唯一の弱点?!平維盛の恋愛問題 1【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】|平家物語
完璧貴公子・平維盛には、意外な弱点があった?
あらすじを漫画でどうぞ。
『建礼門院右京大夫集』<187~192番詞書>より 漫画は次回につづきます。
右京大夫 うきょうのだいぶ
中宮・平徳子に仕える女房。
平維盛 たいらのこれもり
権亮少将。(= 中宮権亮 兼 近衛少将)
平清盛の長男〔重盛〕の長男。
スーパーアイドル・平維盛の心を射止めたこの女性……一体、誰?!
『右京大夫集』には、まったく詳細は書かれていません。
ですが、実はこの女性こそ、維盛の正妻・建春門院新大納言局なのでないかという説があります。
…え?奥さん?
建春門院新大納言局は、藤原成親(ふじわらのなりちか)の娘。
なお、藤原成親の妹が、平重盛(維盛の父)の妻です。でも、維盛の母ではありません・・・(ややこし)
成親の家系は、善勝寺流と呼ばれる院の近臣で、清盛の祖父・正盛の時代から平家とは持ちつ持たれつの協力関係にありました。
維盛には、平家物語の描写から愛妻家のイメージがありますので、もしそうなら個人的には嬉しい。
(なお、「延慶本」「長門本」「源平盛衰記」等の読み本系の『平家物語』には、維盛と新大納言局の恋物語が収録されています。)
・・・・・ん?いや、まてよ?
ここで気になることが一つ。
『平家物語』では、維盛と新大納言局って、1173年に結婚して長男・六代が生まれたことになっています。
それ以降、成親と関係の深い重盛一家(屋敷のある地名から小松家と呼ばれます)は、平家一門の中でビミョーな立場に立たされることになります。
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あらすじを漫画でどうぞ。
『建礼門院右京大夫集』<187~192番詞書>より 漫画は次回につづきます。
漫画は、原文を基にえこぶんこが脚色しています。
登場人物
中宮・平徳子に仕える女房。
平維盛 たいらのこれもり
権亮少将。(= 中宮権亮 兼 近衛少将)
平清盛の長男〔重盛〕の長男。
この女性、だれなの?!
『右京大夫集』には、まったく詳細は書かれていません。
ですが、実はこの女性こそ、維盛の正妻・建春門院新大納言局なのでないかという説があります。
…え?奥さん?
※維盛の妻が、建春門院新大納言局と呼ばれるのは、彼女が建春門院(平滋子)に仕えていたことに由来します。(『たまきはる』)
建春門院が崩御した後(安元二年七月以降)、中宮徳子に仕えたのではないかという説です。
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建春門院新大納言局は、藤原成親(ふじわらのなりちか)の娘。
なお、藤原成親の妹が、平重盛(維盛の父)の妻です。でも、維盛の母ではありません・・・(ややこし)
成親の家系は、善勝寺流と呼ばれる院の近臣で、清盛の祖父・正盛の時代から平家とは持ちつ持たれつの協力関係にありました。
重盛もその流れを汲み、自身は成親の妹(経子)を正妻にし、子の維盛と清経にも成親の娘と結婚させています。
それがもし、こんな風な恋仲を経ていたとしたら・・・、それはときめきますね。
維盛には、平家物語の描写から愛妻家のイメージがありますので、もしそうなら個人的には嬉しい。
(なお、「延慶本」「長門本」「源平盛衰記」等の読み本系の『平家物語』には、維盛と新大納言局の恋物語が収録されています。)
(別ウィンドウが開きます)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
・・・・・ん?いや、まてよ?
ここで気になることが一つ。
『平家物語』では、維盛と新大納言局って、1173年に結婚して長男・六代が生まれたことになっています。
一方、右京大夫が宮仕えしていたのは、1173~1178年。
・・・これって、いつの話だ???
右京大夫は、「忍びて心交わして」(こっそり心を通わせて)・・・と書いています。
相手が正妻なら忍ばなくていいのでは?
やはりこの彼女は、正妻とは違う女性なのか。
詳細が書かれていない以上、結局わかりません。
ただ、右京大夫と新大納言局は、ずっと和歌を送りあうほどの仲良しです。[90番・91番]
時系列はわかりませんが、彼女が他の女性と維盛との仲を取り持つとは考えるよりは、えこぶんこ的には、やっぱり新大納言局説、を推したいと思います。
新大納言局の父・藤原成親は、安元三年(1177)『鹿ケ谷事件』で処刑されてしまう人物。
・・・これって、いつの話だ???
右京大夫は、「忍びて心交わして」(こっそり心を通わせて)・・・と書いています。
相手が正妻なら忍ばなくていいのでは?
やはりこの彼女は、正妻とは違う女性なのか。
詳細が書かれていない以上、結局わかりません。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ただ、右京大夫と新大納言局は、ずっと和歌を送りあうほどの仲良しです。[90番・91番]
時系列はわかりませんが、彼女が他の女性と維盛との仲を取り持つとは考えるよりは、えこぶんこ的には、やっぱり新大納言局説、を推したいと思います。
藤原成親って、あの事件の人。
それ以降、成親と関係の深い重盛一家(屋敷のある地名から小松家と呼ばれます)は、平家一門の中でビミョーな立場に立たされることになります。
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