梅の花と資盛。平家、福原に結集。【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】
年が明けて、寿永3年。梅の花の名所を訪れた右京大夫。そこで、思いもかけず、資盛の名を耳にして・・・。
あらすじを漫画でどうぞ。
『建礼門院右京大夫集』<211番詞書>より
平資盛(たいらのすけもり)
平清盛の長男[重盛]の次男。右京大夫の恋人。
右京大夫(うきょうのだいぶ)
平徳子(建礼門院)に仕えていた女房。現在は退職。
どこへも出かける気がしない右京大夫だったのですが、親類に誘われて物詣に行きます。そこで立ち寄った梅の名所が、偶然にも、資盛のお気に入りの場所だった・・・!とてもドラマチックな章段ですね。
右京大夫は、205歌詞書で、「わが心の友は誰かはあらむ」(私の心をわかってくれる友は誰がいようか)と語っていたように、戦地の資盛を想う不安と悲しさを本当に理解してくれる人はいないと思っていました。
そんな中、資盛に愛されていたこの梅に、自分とおなじ境遇を重ねたのですね。
右京大夫のつらい想いを共有できる友達は、人ではなくこの梅だったのです。
この頃の、平家と木曽義仲の動向を見てみましょう。
木曽義仲は、後白河法皇と決裂し源頼朝に攻められるという苦境に至って、一転、平家との和平を図りますが、結局この和平は成立しませんでした。
義仲は、宇治川の戦い・粟津の戦いで、源義経・範頼軍に敗れ、討たれてしまいます。
その頃平家は・・・
屋島に本陣を構えていた平家軍は、2月4日に清盛の三周忌を福原で行うため、大和田泊・福原に結集。福原の東の木戸口・生田の森と、西の木戸口・一の谷に城郭を構え、海上には軍船を浮かべ護りを固めました。その勢力は、数万とも噂されました。
一方朝廷では、平家を武力で追討するか、和議を結ぶか、二つの意見で割れていましたが、最終的には、平家追討が実行されることになります。
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『建礼門院右京大夫集』<211番詞書>より
登場人物
平清盛の長男[重盛]の次男。右京大夫の恋人。
右京大夫(うきょうのだいぶ)
平徳子(建礼門院)に仕えていた女房。現在は退職。
なれける人を花も偲はば
右京大夫は、205歌詞書で、「わが心の友は誰かはあらむ」(私の心をわかってくれる友は誰がいようか)と語っていたように、戦地の資盛を想う不安と悲しさを本当に理解してくれる人はいないと思っていました。
そんな中、資盛に愛されていたこの梅に、自分とおなじ境遇を重ねたのですね。
右京大夫のつらい想いを共有できる友達は、人ではなくこの梅だったのです。
福原の護りを固める平家
木曽義仲は、後白河法皇と決裂し源頼朝に攻められるという苦境に至って、一転、平家との和平を図りますが、結局この和平は成立しませんでした。
義仲は、宇治川の戦い・粟津の戦いで、源義経・範頼軍に敗れ、討たれてしまいます。
※木曽義仲と平家の和平交渉については、えこぶんこ2で詳しく解説しています。
(別ウィンドウが開きます)
その頃平家は・・・
屋島に本陣を構えていた平家軍は、2月4日に清盛の三周忌を福原で行うため、大和田泊・福原に結集。福原の東の木戸口・生田の森と、西の木戸口・一の谷に城郭を構え、海上には軍船を浮かべ護りを固めました。その勢力は、数万とも噂されました。
一方朝廷では、平家を武力で追討するか、和議を結ぶか、二つの意見で割れていましたが、最終的には、平家追討が実行されることになります。
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次回、ついに一の谷の合戦です。▼シェアボタン