一ノ谷の合戦【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】

寿永三年二月七日。ついに、一ノ谷、生田の森で源氏軍と平家軍が衝突。多数の平家の公達が討たれ、その首は都で晒されました。
あらすじを漫画でどうぞ。
『建礼門院右京大夫集』<212番詞書>より
漫画は、原文を基にえこぶんこが脚色しています。

◆解説目次◆ ・登場人物
・一ノ谷の戦いと首渡し
・実は謀略?後白河院からの和平の使い 

登場人物

右京大夫(うきょうのだいぶ)
平徳子(建礼門院)に仕えていた女房。現在は退職。

一ノ谷の戦いと首渡し

ついに、一ノ谷の合戦です。狙ったわけではありませんが、明日は2月7日ですね。(旧暦ですけどね)

一時は京を奪還するかとさえ目されていた平家軍でしたが、一ノ谷の合戦で壊滅的な敗北を喫し、多くの公達を失います。

『平家物語』巻九「落足」では、討たれたのは、通盛、業盛、忠度、知章、師盛、清貞、清房、経正、経俊、敦盛となっています。(諸説あり)

経正忠度は、生前、右京大夫との交流が描かれていました。身近に慣れ親しんだ公達の無惨な最期を聞いた右京大夫の心中は、悲愴なものだったでしょう。

しかも彼らの首は、大路を渡され、獄門にかけられました

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今は朝敵になったとはいえ、直前まで朝廷に仕えていた人たちです。
「平家は帝の外戚であり、あるいは公卿となり、近臣となった。首を大路に引き渡すのは不義ではないか」とする反対意見もありました。(「玉葉」)

しかし、義経範頼は、「義仲の首が渡されたのに、なぜ平家の首が渡されないのか」と抗議したようです。
平家物語では、「平家は、保元の乱では祖父為義の仇、平治の乱では父義朝の敵。父祖の恥をすすぐために、朝敵を滅ぼしたのに、首を渡さなければ、今後討伐する励みがない」と語っています。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

この首の中に、資盛の異母弟である備中守師盛もいました。

資盛たち小松家の兄弟は、三草山に布陣していたのですが、2月5日、義経による夜襲を受け敗北。資盛、有盛、忠房は船で屋島へ逃れたのですが、兄弟のうち師盛は、福原へ戻り、その後一ノ谷の合戦となりました。(なお、維盛は参加していません)

一ノ谷の合戦で有名なのは敦盛ですが、語り本の「敦盛の最期」には、読み本の師盛の最期の一部が取り込まれていることが指摘されています。
兄弟から離れて、若くして討たれてしまった師盛の悲劇には、胸が痛みます。






実は謀略?後白河院からの和平の使い


一の谷の合戦の奇襲攻撃は、後白河院による罠だったのではないか、という説があります。

「和平の相談があるので、8日に京を出ます。私が安徳天皇の勅答を承って帰京するまでは狼藉をしてはならないという院の御命令を関東武士に伝えています。だから、平家の軍にもお知らせください」
という内容の書状が、修理権大夫(実名不明)から宗盛のもとへ届いていたというのです。(吾妻鏡)

真相はわかりませんが、もし、この書状を信じて、平家軍が和平に応じるつもりで油断したところを奇襲されたのだとしたら、宗盛の悔しさは計り知れませんね。


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次回、生け捕られた重衡です。



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※「平家物語」新日本古典文学大系(岩波書店)/「平家物語図典」(小学館)/「建礼門院右京大夫集・とはずがたり」新編日本古典文学全集(小学館)久保田淳氏/「源平の内乱と公武政権」川合康氏(吉川弘文館)/「平家の群像」高橋昌明氏(岩波新書)

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【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】
<プロローグ>
■建礼門院右京大夫集ってどんなお話? 1

<これが平家の公達だ!編>
■スーパーアイドル!平維盛 1
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■平家のムードメーカー!平重衡
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<宮中エピソード編>
■内裏近き火事。頼もしい平重盛
■後白河院最愛の美女!建春門院滋子登場
■本気で褒めたのに!高倉天皇の優しさ
■五節の櫛!平宗盛のプレゼント

<隆信との恋編>
■どういうつもり!藤原隆信の横恋慕 1
■右京大夫、宮仕えやめるってよ
■わたしは何なの?隆信の結婚
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■平家都落■資盛、最後の願い
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<追憶の旅編>
■北山の思い出
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