平重衡・平維盛、隅に置けない平家男子 2【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】平家物語
右京大夫と資盛との恋仲を知った、重衡と維盛。平家若手を代表するイケメン貴公子2人がとった、まさかの行動とは・・・?
あらすじを漫画でどうぞ。
おそらく、身内の恋人になったんだから、遠慮なく打ち解けてくれていいよ、ってことが言いたかったんではないかと。
こういうことをサラリと言えてしまう平家男子は、やっぱりカッコイイですね。
資盛からみて、重衡は叔父、維盛は兄です。(年齢はそんなに変わりません)
右京大夫が、重衡に詠んだ歌
『古今集』の「紫草の歌」を引用して言い寄る重衡を(漫画参照)、右京大夫はうまくかわしていますね。
原文では、重衡とのやりとりには続きがあって、
大方は憎からず言い交わして、「はてまでもかやうにだにもあらむ」と言はれしかば、
(だいたいは好意があるようなやりとりをして、重衡が「いつまでも、このようなお付き合いだけでもしましょう」と言われたので)
右京大夫は次の歌を詠みました。
・・・ん?
なんか、仲いいな。
和歌が恋愛口調なのはよくある貴族の戯れでしょうが、「はてまでもかやうに」(いつまでもこんなふうに)とまで言うってことは、重衡は右京大夫のことが気に入っていたんでしょうか。
モテますね。
系図で確認。実は、右京大夫が一番年上なんですね。
次回は、コラムです。
次々回からは、建礼門院右京大夫集「宮中エピソード編」が始まりますので、お楽しみに!
▼シェア
あらすじを漫画でどうぞ。
この二人、一体どういうつもりなんでしょうね。
重衡も維盛も、『右京大夫集』を見る限り、人一倍気遣いのできる常識人なので、まさか甥や弟の恋人を本気で落とそうなんて鬼畜なことはしないでしょう。
重衡も維盛も、『右京大夫集』を見る限り、人一倍気遣いのできる常識人なので、まさか甥や弟の恋人を本気で落とそうなんて鬼畜なことはしないでしょう。
おそらく、身内の恋人になったんだから、遠慮なく打ち解けてくれていいよ、ってことが言いたかったんではないかと。
こういうことをサラリと言えてしまう平家男子は、やっぱりカッコイイですね。
おなじ野の露(右京大夫vs平重衡)
〔197番〕
濡れそめし 袖だにあるを おなじ野の 露をばさのみ いかが分くべき
【訳】
あの人(資盛)によって涙に濡れはじめた袖だけでももてあましているのに、このうえさらにどうして同じ野の露を分けましょうか。(同じ一門の男性と恋路に分け入ることなどできましょうか)
濡れそめし 袖だにあるを おなじ野の 露をばさのみ いかが分くべき
【訳】
あの人(資盛)によって涙に濡れはじめた袖だけでももてあましているのに、このうえさらにどうして同じ野の露を分けましょうか。(同じ一門の男性と恋路に分け入ることなどできましょうか)
『古今集』の「紫草の歌」を引用して言い寄る重衡を(漫画参照)、右京大夫はうまくかわしていますね。
原文では、重衡とのやりとりには続きがあって、
大方は憎からず言い交わして、「はてまでもかやうにだにもあらむ」と言はれしかば、
(だいたいは好意があるようなやりとりをして、重衡が「いつまでも、このようなお付き合いだけでもしましょう」と言われたので)
右京大夫は次の歌を詠みました。
〔198番〕
忘れじの 契りたがはぬ 世なりせば 頼みせやまし 君がひとこと
【訳】
「忘れまい」という約束が破られない世の中でしたら、あなたの一言をあてにもしましょうが、男の方の言葉はあてになりませんからね。
忘れじの 契りたがはぬ 世なりせば 頼みせやまし 君がひとこと
【訳】
「忘れまい」という約束が破られない世の中でしたら、あなたの一言をあてにもしましょうが、男の方の言葉はあてになりませんからね。
・・・ん?
なんか、仲いいな。
和歌が恋愛口調なのはよくある貴族の戯れでしょうが、「はてまでもかやうに」(いつまでもこんなふうに)とまで言うってことは、重衡は右京大夫のことが気に入っていたんでしょうか。
モテますね。
系図で確認。実は、右京大夫が一番年上なんですね。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次回は、コラムです。
次々回からは、建礼門院右京大夫集「宮中エピソード編」が始まりますので、お楽しみに!
▼シェア