唯一の弱点?!平維盛の恋愛問題 2【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】|平家物語
前回>のつづきです。 平維盛の恋人が悩む姿に、右京大夫がとった行動は・・・
『建礼門院右京大夫集』<187~192番詞書>より
はい、「和歌が苦手」でした。
では、維盛の他のスペックを見てみましょう。
※参考文献 高橋昌明氏『平家の群像』岩波新書、岩波書店 2009年
・・・完璧ですね。(@_@)
まさに歌って踊れる(さらに笛も吹けて礼儀正しい)アイドルです。
そんな彼が、
『建礼門院右京大夫集』<187~192番詞書>より
漫画は、原文を基にえこぶんこが脚色しています。
維盛、唯一の弱点。それは・・・
はい、「和歌が苦手」でした。
では、維盛の他のスペックを見てみましょう。
※参考文献 高橋昌明氏『平家の群像』岩波新書、岩波書店 2009年
・・・完璧ですね。(@_@)
まさに歌って踊れる(さらに笛も吹けて礼儀正しい)アイドルです。
そんな彼が、
実は、和歌が苦手だった・・・
ということが、右京大夫によって明らかにされてしまいました。
彼女は、別の項でも、維盛の和歌下手エピソードを載せています。(95番~98番詞書)
とはいえ、それを咎めるというよりは、微笑ましいような目線で書いているようにも見えます。
とはいえ、それを咎めるというよりは、微笑ましいような目線で書いているようにも見えます。
ひょっとして、彼女は、「女子たちの憧れ維盛さまの、意外な弱点」をちょっとかわいいなとか思っていたんじゃないだろうか。
(わかります、わかります)
それにしても、右京大夫の性格がわかるエピソードです。 友達想いで、さらに、男性官人にも物怖じせず、軽口を言い合えるような、勝気で明るい女性だったことがうかがえます。 (ひと時代前の清少納言を彷彿とさせるような・・・)
現パロすると、こんな感じか。
この場面で右京大夫が詠んだ和歌は下の三首です。
うん、たしかにおせっかいだわ。
それに対する、維盛の返歌はこちら。
右京大夫の和歌を踏まえて、反論を試みていますね。
即興でこんなの詠めたら充分すごくね?!
と現代人としては思いますね。
※和歌原文は、新編日本古典文学全集(小学館)より抜粋。
(わかります、わかります)
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それにしても、右京大夫の性格がわかるエピソードです。 友達想いで、さらに、男性官人にも物怖じせず、軽口を言い合えるような、勝気で明るい女性だったことがうかがえます。 (ひと時代前の清少納言を彷彿とさせるような・・・)
現パロすると、こんな感じか。
右京大夫 VS. 維盛 和歌対決!
この場面で右京大夫が詠んだ和歌は下の三首です。
〔187番〕
よそにても 契りあはれに 見る人を つらき目見せば いかにうからむ
〔188番〕
立ち帰る なごりこそとは いはずとも 枕もいかに 君を待つらむ
〔189番〕
起きてゆく 人のなごりや をし明けの 月影白し 道芝の露
よそにても 契りあはれに 見る人を つらき目見せば いかにうからむ
〔188番〕
立ち帰る なごりこそとは いはずとも 枕もいかに 君を待つらむ
〔189番〕
起きてゆく 人のなごりや をし明けの 月影白し 道芝の露
うん、たしかにおせっかいだわ。
それに対する、維盛の返歌はこちら。
〔190番〕
わが思ひ 人の心を おしはかり 何とさまざま 君嘆くらむ
〔191番〕
枕にも 人にも心 思ひつけて なごりよ何と 君ぞいひなす
〔192番〕
明け方の 月をたもとに 宿しつつ 帰さの袖は 我ぞ露けき
わが思ひ 人の心を おしはかり 何とさまざま 君嘆くらむ
〔191番〕
枕にも 人にも心 思ひつけて なごりよ何と 君ぞいひなす
〔192番〕
明け方の 月をたもとに 宿しつつ 帰さの袖は 我ぞ露けき
即興でこんなの詠めたら充分すごくね?!
と現代人としては思いますね。
※和歌原文は、新編日本古典文学全集(小学館)より抜粋。