平家滅亡の序章!寿永二年【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】
ついに、運命の寿永二年。資盛は蔵人頭に就任するも、平家の行く先には暗雲が立ち込める。あらすじを漫画でどうぞ。
漫画は、原文を基にえこぶんこが脚色しています。
登場人物
清盛の長男[重盛]の次男。右京大夫の恋人。
平維盛(たいらのこれもり)
重盛の長男。資盛の兄。
右京大夫(うきょうのだいぶ)
中宮・徳子に仕える女房。現在は退職。
蔵人頭はエリート官僚
蔵人頭(くろうどのとう)とは、いわゆる天皇の秘書官で、今で言うところの官房長官のようなもの。エリート官僚です。
蔵人頭と近衛中将を兼任する人のことを、「頭中将」(とうのちゅうじょう)と呼びます。
というわけで、資盛も頭中将ですね。
とはいえ・・・
寿永二年は激動の年。資盛は、蔵人頭としての公務だけでなく、後白河院の近習としても働き、また追討使としても出陣しなければならない状況。
右京大夫によれば、この頃の資盛は「ことに心のひま無げなりし」(特に心の余裕がなさそうだった)ようです。
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余談ですが、「頭中将」といえば『源氏物語』。
『源氏物語』の漫画などでは、光源氏のライバルキャラ「頭中将」が、固有名詞のように使われていますが、あれは読者にわかりやすくするための処置です。
本当はあの人、昇進する度に呼び名変わってるんですよね。最後には、太政大臣にまでなっています。
半年間だった、蔵人頭
※寿永二年(1183)正月二十二日から、七月三日まで。(『公卿補任』)
半年間の蔵人頭でしたが、この間に資盛が処理した仕事の書類は、公文書として宮中に残っていたようです。
平家滅亡後、のちに再出仕した右京大夫は、公人としての資盛が遺した書類の存在を、官人同士の何気ない会話から知ることになります。(328詞書)
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次回に続きます。
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