平家滅亡の序章!寿永二年【建礼門院右京大夫集あらすじマンガ】

ついに、運命の寿永二年。資盛は蔵人頭に就任するも、平家の行く先には暗雲が立ち込める。あらすじを漫画でどうぞ。

『建礼門院右京大夫集』<205番詞書>より


漫画は、原文を基にえこぶんこが脚色しています。

◆解説目次◆ ・登場人物
・蔵人頭はエリート官僚
・半年間だった、蔵人頭 

登場人物

平資盛(たいらのすけもり)
清盛の長男[重盛]の次男。右京大夫の恋人。

平維盛(たいらのこれもり)
重盛の長男。資盛の兄。

右京大夫(うきょうのだいぶ)
中宮・徳子に仕える女房。現在は退職。

蔵人頭はエリート官僚

ついに、運命の寿永二年になってしまいました。資盛は、彼の最後の官職・蔵人頭になります。

蔵人頭(くろうどのとう)とは、いわゆる天皇の秘書官で、今で言うところの官房長官のようなもの。エリート官僚です。
蔵人頭と近衛中将を兼任する人のことを、「頭中将」(とうのちゅうじょう)と呼びます。
というわけで、資盛も頭中将ですね。

とはいえ・・・
寿永二年は激動の年。資盛は、朝廷の公務だけでなく、後白河院の近習としても働き、また追討使としても出陣しなければならない状況。

右京大夫によれば、この頃の資盛は「ことに心のひま無げなりし」(特に心の余裕がなさそうだった)ようです。

後白河院と平資盛の関係については、えこぶんこ2で詳しく解説しています。
(別ウィンドウが開きます)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

余談ですが、「頭中将」といえば『源氏物語』。
『源氏物語』の解説本などでは、光源氏のライバルキャラ「頭中将」が、固有名詞のように使われていますが、あれは読者にわかりやすくするための処置です。
本当はあの人、昇進する度に呼び名変わってるんですよね。最後には、太政大臣にまでなっています。

あれを混乱せずに読めていた当時の読者ってすごいなぁと正直思います。



半年間だった、蔵人頭

資盛が蔵人頭だったのは、寿永二年(1183)正月二十二日から、七月三日まで。(『公卿補任』)

半年間の蔵人頭でしたが、この間に資盛が処理した仕事の書類は、公文書として宮中に残っていたようです。
平家滅亡後、のちに再出仕した右京大夫は、公人としての資盛が遺した書類の存在を、官人同士の何気ない会話から知ることになります。(328詞書)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
刻一刻と、別れの時が近づいて来ました・・・
次回に続きます。



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※参考文献/久保田淳氏校注『建礼門院右京大夫集・とはずがたり』新編日本古典文学全集(小学館)/糸賀きみ江氏校注『建礼門院右京大夫集全注釈』(講談社)/梶原正昭氏・山下宏明氏校注『平家物語』新日本古典文学大系(岩波書店)

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<プロローグ>
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<これが平家の公達だ!編>
■スーパーアイドル!平維盛 1|2|
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<平家滅亡編>
■遠くに聞くだけ。資盛の熊野詣|
■資盛との再会|■枯れたる花|
■寿永二年|■倶利伽羅峠の惨敗!|
■平家都落|■資盛、最後の願い|
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■北山の思い出 |
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<再出仕編>
■後鳥羽天皇に仕える|
■宮中で資盛の名を聞く|
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■藤原俊成九十の賀に|

<エピローグ>
■読み継がれる右京大夫集|

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